ホートン ・ロッジ Houghton Lodge
初めて訪れるホートン ・ロッジだ。優先順位は◎、期待感は高まる。
エントランスから続くのが温室(Greenhouse)だ。その白い壁が見事な色彩で飾り立てられている(写真下左2枚)。色鮮やかなペチュニアのハンギングだ。
しかし、良く見るとバスケットがない。横に張った太い管のようなものに植えつけてあるのだ。どうやら水耕栽培(Hydroponics)のようだ。
土の替わりにパーライトとバーミキュライトを使用した栽培法だ。
ブドウも水耕栽培されている(写真下左)。他にも花や野菜が栽培されている。水耕栽培は土による栽培より水が少なくて住むと表示している。
水資源の少ないイギリスらしい発想だ。
温室は"Walled Kitchen Garden"の一角にある。95m×65mの壁は"Chalk Cob"という石灰石の粉に藁を混ぜて練り上げたものなので白い壁だ。
この白にバラや果樹の緑が映える。
通路で仕切られたベッドに野菜や果樹が植えられている。通路にはバラのアーチが架けられ足元はシャクヤクなどで縁取られている(Peony Walk 写真下中
拡大すると満開時の写真も)。
壁際には"Herbaceous Border"もある(写真右)。古い井戸もフォーカルポイントだ(写真下左から2枚目)。
写真上右のゲートから外に出る。壁の外も東向きだけに素晴らしい"Herbaceous Border"が連なっている(写真下右2枚)。
屋敷の南から東側をテスト川(River Test)が緩やかに蛇行し、分岐して流れている。テスト川はニジマスの釣り場として世界に知られているそうだ。 そのテスト川までの湿性草地は"Water Meadows"と呼ばれる。その草地にアルパカ(Alpacas)が放たれていた(写真下左)。 名前はTom, Dick and Harryということだが、どれがどれやら分からない。昨日のグルームブリッジ・プレイス・ガーデンにもいたが、最近はアルパカを飼うことが流行りなのだろう。
次に現れたのが"The Peacock Garden"だ。イチイの生垣の中央にクジャクの像があり、周囲は柘植で幾何学模様のヘッジが刻まれているトピアリー・ガーデンだ(写真上左から2枚目)。
2004年から真菌の感染で立ち枯れし始めたため、土壌も焼いて殺菌し、病気に強い種類に植え直したものだという。
イチイの生垣のトピアリーもクジャクらしいのだ(写真下左から2枚目)。中の2羽はこちら向き、外の2羽は外側を向いているクジャクらしい。
写真下左の角度から見ると、クジャクに見えなくもないといったところだ。
瀟洒でロマンチックなハウスが現れた(写真上右から2枚目)。設計者などは不詳なのだが、18世紀の"Cottage Ornes"あるいは"Rural Retreats"と呼ばれる”
田舎の隠れ家”だという。テスト川を見渡す丘の上(写真上右)に建つ"Fishing Lodge"だったのだという。”釣り小屋”と訳して良いのだろうか?
茅葺の屋根(Thatched roofs)と高い煙突(Tall Chimneys)が、白い壁にフランス窓が何と優雅なことか。(チムニーとタワーベルのアップ写真はハウスの拡大写真からどうぞ)
この時代イギリスでは”人工的幾何学的整形式庭園”が批判され、あるがままの自然(ピクチャレスク)な”ランドスケープ・ガーデン(英国式風景庭園)”が生まれる。
そんな流れを汲んだのがこのハウスなのだ。
この芝の広場で日本人カップルに出会う。ここで出会うはよほどのマニアックと踏んだが、案の定、イギリス・カントリーサイドの旅を重ねているのだという。
さりげなく(あからさまに?)”花と英国”の名刺を渡してお別れする。
Address | Stockbridge, Hampshire SO20 6LQ |
Telephone | 01264 810502 |
Web Site | Houghton Lodge |
オープンの日・時間や入場料は Web Site あるいは
Gardens Finder
Gardens Guideで確認ください。
「旅行記」もご覧ください。